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2024年5月30日木曜日

2024年 オオルリシジミ観察

 今年もオオルリシジミが羽化する時期がやってきました。ここ数年は過去に観察記録がある場所に行っても観察できなかったのですが、今年はどうなるでしょうか。

オオルリシジミはシジミチョウ科の蝶で、日本では絶滅危惧種に指定され、南阿蘇村では村天然記念物に指定されています。自然の状態では現在は長野県と久住、阿蘇の極めて限定された場所にしか生息していません。

5月8日(水)南阿蘇の12時の気温15度。雨時々曇り。阿蘇五岳の観察記録が過去にある場所に行ってみました。食草のクララはまだ花のつぼみも小さく、過去に観察できた時より小さく育っていません。オオルリシジミ含め蝶はほとんど見当たりませんでした。


5月11日(土曜)南阿蘇、10時の気温16度。晴れ。8日よりクララは少し伸び、花のつぼみも少し大きくなっていました。モンキチョウやジャコウアゲハ、カラスアゲハなど見かけます。オオルリシジミは観察できませんでした。


過去の事例だと、20日前まで観察可能と思われますので、都合が合えば観察に出かけてみようと思います。

姿を見ないのは、観察に行ったときタイミングが合わなかったのか、温暖化のせいか、乱獲のせいか。もし数が減ってしまっているのなら、長野県のように保護して飼育したり、国営の公園で放蝶して来場者に観察してもらい、保護を訴えていくなどの対策が必要だと思われます。


5月18日、民泊の清掃を済ませて、15時に過去にオオルリシジミを観察したことがあった場所に行ってみました。


食草のクララは私の腰の高さぐらいに伸びていてつぼみは青い(緑)です。以前観察出来たときには背の高さほどあり、つぼみも黄色くなっていたと思うので、あと1週間ぐらい後かもしれません。まだ羽化していないのか、絶滅してしまっているのかわかりません。


5月29日(水)、民泊の清掃に南阿蘇に行って、終了後16時頃に観察したことがある場所に行ってみました。

食草のクララは1.5mほどに伸びて、クリーム色の花が咲いていました。ちょっと時期が遅いのか、1時間ほど探しましたがオオルリシジミをは見かけませんでした。





幼虫がクララの花も食べるウラギンシジミが、「私を探しているの?」とでも言うように近くまで飛んできて止まりました。


今年も残念ながらオオルリシジミに会えませんでした。
ただ羽化の時期を外しただけなのか、マニアに採集されてしまったのか、温暖化などの影響なのかわかりません。来年には会いたいものです。

2024年5月24日金曜日

OGA亭にアカシジミ飛来。

 5月24日、OGA亭の駐車場でアカシジミを観察しました。羽化して間もないのでしょう。近づいても直ぐには逃げませんでした。


以前には、同じ場所で希少な蝶のクロシジミを観察し、OGA亭の周辺が自然に恵まれていることをあらためて実感しました。敷地内では、カラスアゲハやアカマダラ、イシガケチョウ、ゴイシシジミなどもやってきて色々な蝶を観察できます。

7月になると、OGA亭周辺のクヌギやカシワの木にはノコギリクワガタも目撃できますので、ミヤマクワガタやカブトムシも観察できる可能性があります。

自然がいっぱいの南阿蘇。ぜひ連泊してじっくりたっぷりお楽しみください。

2023年8月24日木曜日

夏の終わりの南阿蘇山巡り 湯谷周辺、中坂峠

 2023年8月24日、午後から雨の予報だったので、午前中に南阿蘇の山巡りをしました。目的は、夏の代表的阿蘇の花・ワレモコウをみつけること。

2020年11月撮影のワレモコウ。これもサイズが小さいです。


ワレモコウは30年ほど前には草原の道沿いにけっこう見かけましたが、最近、見つけることがなかなかできません。たまに見つけられても小さなものばかりです。ワレモコウは、現在絶滅危惧種の蝶、ゴマシジミの食草で、昆虫採集に熱中していた50年ほど前には、ススキの草原に点在して生えているワレモコウの花に集まったゴマシジミを採集していました。8月中下旬が羽化の時期なので、ワレモコウと同時にゴマシジミを見ることができればと期待して出かけました。

前日からメンテナンスを兼ねて泊まっていたOGA亭を9時に出発。まず狙いを付けていた湯谷を回りました。近くの地獄温泉に行くときによく見かけていたツリフネソウやキツリフネの花はまだ時期が早いのか見当たりません。草原にはワレモコウの姿は全くありませんでした。










今回出会った花たち。


牧場の横を通ぬけて今度は南外輪山の中坂峠へ。途中の道(牧場ではない普通の道)で出会った赤牛たちは、車が通るギリギリのところでこちらを見つめていました。



中坂峠に到着するとほぼ同時に雨が降り出しました。峠には南向きに一面広大なソーラーパネルが。遙か先まで。



以前は牧場だったと思いますが立ち入り禁止です。看板には約1万世帯の電力を供給しているとのこと。CO2削減に大いに貢献しているのでしょうが、自然が損なわれることに寂しさを感じます。

12時を過ぎ雨も降り出したので今日の南阿蘇の山巡りは終了です。

2023年8月9日水曜日

クロシジミを目撃。

 7月31日、OGA亭の玄関前で、クロシジミを目撃しました。




アブラムシやアリと共生する珍しい蝶です。アリと共生する蝶は他にオオルリシジミ、ゴマシジミがおり、阿蘇の代表的蝶でもあります。

阿蘇は、大陸系、南方系、高山系の植物が集まる貴重な地域です。これら珍しい植物を食草とする昆虫も多く生息します。しかし、珍しい植物も温暖化の影響や盗掘されたりして減少しています。その影響で昆虫たちも数が減っています。絶滅危惧種も多いので、採集はしないで写真を撮ったりして楽しみたいと思います。

2023年6月10日土曜日

阿蘇山上でキツネに遭遇

 昨日OGA亭の清掃を終えて、梅雨の合間の晴れ間を逃さずに、用事を済ませようと、葉祥明美術館や、阿蘇火山博物館、山上ターミナルを巡って帰る途中、山上から南阿蘇パノラマライン下りに入ってすぐのところで道路上に痩せた犬?を発見。




振り向くと、とキツネ!



ネズミのようなものを加えていました。こどもに食べさせようと捕まえたのでしょうか。こちらに何度も見せてくれました。




そのうちに草原の中に戻っていきました。

北海道ではキタキツネが人慣れしているので写真を撮りやすいのですが、阿蘇でこんなに近くでキツネを見ることができたのは初めてでした。

2023年5月18日木曜日

オオルリシジミ物語~絶滅の危惧

ゴールデンウィークを過ぎたころに南阿蘇の草原でオオルリシジミが舞う可憐な姿が見られました。しかし残念ながら今では数が激減して、毎年観察に出かけても見られない年も多くなりました。
給水に集まったオオルリシジミ(2011年5月14日撮影)


オオルリシジミの雄と雌(2020年5月19日撮影)


オオルリシジミはシジミチョウ科の小型の蝶で、コバルトブルーの美しい蝶です。現在は熊本県の阿蘇と長野県、大分県の一部にしか生息していません。国の絶滅危惧種(レッドリスト)に登録され、採取すると懲役または罰金が科せられます。長野県のオオルリシジミは自然では絶滅したと言われ、現在は有志が許可を得て飼育し国営公園に毎年放蝶しています。
草原を舞うオオルリシジミは短い期間にパートナーを見つけ、食草のクララに卵を産み付けます。幼虫はクララのつぼみしか食べません。やがて大きくなった幼虫は地面に降りてさなぎとなり翌年の春に羽化して、また草原を飛び回ります。

食草のクララ

食草のクララは阿蘇の野焼きと深い関係があります。野焼きは主に草原の牧草地で行われます。野焼きによって草原は林や森にならず草原が保たれます。その草原に食草のクララが自生しています。オオルリシジミのさなぎは野焼きで死にません。アリと共生していることが知られておりオオルリシジミの幼虫が出す甘い蜜をアリが好みアリはオオルリシジミの幼虫を外敵から守ると言われています。さなぎもアリの巣の近くで見つかるそうです。

私がオオルリシジミに初めて出会ったのは今から約50年前、中学3年生の時です。当時昆虫同好会に所属して、主に阿蘇の蝶を採集して記録したり卵から育てたりしていました。オオルリシジミは当時すでに大変珍しく、羽化する時期は何年も阿蘇に通いました。そしてついに出会い1頭採集することができました。それは南阿蘇ではなく今まで採集記録がない阿蘇市側の草原でした。その日は小雨も降る悪天で、高森駅から宮地駅まで歩いてその途中で出会うことができました。今でも鮮明に覚えています。オオルリシジミはかつて地獄温泉の近くに多産していました。当時はまだ罰則などはなく採集ができました。標本は1頭3000円ほどで売買され都心から飛行機で採集に来て3桁の蝶を持ち帰っていたという噂がありました。そして地獄温泉のオオルリシジミは絶滅しました。
もちろん当時は採集しても罰則など無く、採集者のマナーに委ねられていたわけです。今は法律で縛らないとまたこのような事態になりかねません。しかし、最近個体が著しく減っているのではないか。監視の目を盗んで採集者が採っているのか、温暖化の影響がここにもあるのか。草原にはクララが今も多く自生しています。漢方の薬にもなるクララは癖があって牛が食べないので草原でよく見かけます。食草がないためではないようですが見かけなくなった理由は私はわかりません。
以前、公的機関の方に、熊本のオオルリシジミを飼育して保護すべきではないかと尋ねたことがありましたが、長野県とは状況が違って熊本は牧場で立ち入りが制限されており頭数もいるので飼育は許可されないだろうと言う返事でした。しかし、環境などの変化でいつ激減したり絶滅したりするかもしれません。私は認められた組織で飼育して保護すべきだと考えます。そして、長野県の国営アルプスあづみの公園のように成蝶を放して入園者が観察したり撮影したりして観光にも一役買ってもらいたいと思います。

オオルリシジミは、南阿蘇村の村民の蝶であり、熊本県の天然記念物にも指定されています。もっと多く県内外の人たちに知ってもらい見てもらいたい。そのためには保護して育てないといなくなってしまう。子どもの時からオオルリシジミが大好きな者の一人として思い願います。


2023年5月17日、南阿蘇の草原で飛び回るオオルリシジミを2頭見かけました。1頭はクララに止まったところを撮影しましたが、止まってもまたすぐに飛び回るのでこんな写真になってしまいました。羽の鱗粉も薄れかけているので羽化して日数がたっているのでしょうか。雌を探して飛び回っていたのでしょうか。

2021年9月29日水曜日

あか牛ふれあい体験2時間コース

 南阿蘇の名物の一つ、あか牛。

阿蘇の草原でゆったり草を食んでいる姿を見かけます。目がクリっとしていてかわいいし、大きいけどやさしそう・・・。近くであか牛と直接触れ合うことができないかなあ?

ありました、あか牛体験




場所:なかむら牧場

   阿蘇郡南阿蘇村一関858

   TEL:090-8765-4874

コース:15時~17時(2時間)

料金:1人1500円

内容

1.まず、受付を済ませて、長靴に履き替えます。消毒して、母牛がいる牛舎へ。早速、牛にえさの与え方をスタッフのおねえさんに教えてもらい一頭ずつ分けて与えます。とても食事を心待ちにしているあか牛たち。もたもたしていると首を振って「早く頂戴」と催促。





2.次は、生まれたばかりの赤ちゃん。お母さんのおっぱいを一生懸命飲んでいました。



3.次は、子牛がいる牛舎へ。ミルクを与えます。バケツに入れた温かなミルクをギュッ、ギュッと音を立てながら飲みます。ミルクがなくなってももっと欲しそう。与えすぎるとおなかを壊すそうで、満腹になる前で終わり。



4.今度は、放牧されている牧場に見学へ。普段は立入禁止なので、牧場主さんと見に行きました。ここは複数の牧場主さんの共同管理で広々とした草原であか牛たちがのんびり草を食べています。牧草のほかに水と塩も与えるそうです。ちなみになかむら牧場さんの牛は体に「な」の文字が毛染めで描いてあるそうです。




牛舎の近くには、犬、ネコ、ヤギ、ポニーなどもいて触れ合えます。

ただ今、宿泊体験は休止中です。

ふれあい体験は、事前に電話を入れて日程を予約してください。

なかむら牧場の公式ホームページはコチラ


2021年1月10日日曜日

雪のOGA亭で

 1月10日のOGA亭のまわりは一面雪。



予約がなしでお越しになったお客様の足跡が・・・。





指が4本?5本?

ノウサギ?シカ?タヌキ?アナグマ?サル?イノシシ???



ぴょん ぴょん




ぐるぐる





どこに行こうと思ったのかな?

2021年1月5日火曜日

牛のはなし

 亭主です。

牛のはなしです。

今年は丑年ですが、それとは関係なく、以前から南阿蘇の原野で遭遇する赤牛と仲良くしたいという願いがありまして、年末に熊本市図書館で牛に関する本を借りました。あったのはいずれも専門書で、獣医さん向けの本だったため、私の希望する「牛と仲良くする」についてはほとんど参考にはならなかったのですが、牛に関するうんちくを学べましたので紹介したいと思います。牛と親しくすることで唯一参考になったことは、牛の額のつむじは上にあるより下についている牛の方が統計的に性質が穏やかだそうです。そのうち確認してみたいと思います。

そのそも牛と仲良くしたいと思ったのは子どもの時阿蘇で牛に怖い思いをさせられたからです。

・外輪山の草原を歩いていた時、遠くにいた牛が私めがけて走ってきた。(柵がないところだったのでぶつかってくるのかと思った。目の前まで走ってきて立ち止まったのでぶつかることはなかったがまさに突進であった。)

・同じく外輪山を縦走していた時、狭い山道の幅いっぱいに牛が向こうから歩いてきた。(急いで脇の崖をよじ登って道を譲った。)

・草原で柵越しに牛と対面したとき、牛を喜ばせたてみたいが方法を知らない。

本を読んで気づいたのですが、そもそも私は牛のことを知らなかったことに気づきました。ご紹介しましょう。

・牛の原種は、オーロックスと言い、1600年代に絶滅。

・世界の牛の頭数は13億頭(2001年)。人口は77億人(2019年)。

・牛の仲間は、ヌー(アフリカ)、ヤク(ブータン)、バッファロー(アメリカ)など。ヒツジやヤギも親戚、足指が2本の偶蹄目の仲間である。キリンも。

・牛の系統は2系統。ヨーロッパ系と、背にこぶがあるインドなどにいるゼブー系。

・阿蘇でおなじみの赤牛も、黒牛もヨーロッパ系で日本で改良された。

・牛肉は和牛、国産、輸入に分けられる。国産牛は、ホルスタインや交雑種。2年で成熟。20~30か月ほどで出荷される。繁殖牛は6~9年。

・牛の役割は、肉牛・乳牛・役牛。役牛の役割は、車や機械にとってかわられた。

・牛の前歯は下のみ、上の歯茎にはない。なぜか?牛は食草を下で巻き取りねじり切るため不要。

・牛の胃は4つある。食物を反芻するためと栄養を吸収するための胃に分かれている。

・牛の真の食物は微生物!?牛は草を反芻することで分解して、胃の中の細菌など微生物を養い、その微生物を牛は栄養源にしている。

・牛の病気。口蹄疫、BSE(狂牛病)などが近年話題になった。

・牛の抱える環境問題。反芻することで発生するメタンガスは気温上昇に関係があるといわれる。糞尿の悪臭や窒素の汚染問題。

ざっと印象に残ったことを書き出してみました。牛のことを知ったことで牛とすぐ仲良くなれるとは思いませんが、相手を知ることで親しみが湧いてきました。人を生かすために改良され短命の牛に感謝したいと思いました。

参考

・ウシの動物学(遠藤秀紀・東京大学出版会)

・ウシの科学(広岡博之・朝倉書店)

・名人が教える和牛の飼い方(農文協編・農山漁村文化協会)






2020年12月17日木曜日

南阿蘇いきものがたり3 ボス・ザル

 南阿蘇一関にストロングボスサルーンという名のアメリカンスタイルのレストランがありまして、でかいハンバーグで有名ですが、その店の中から阿蘇五岳を眺めるとニホンザルがたくさんやってきて戯れていたとのこと。店のオーナーにお聞きした情報をもとに描いてみました。

こんな感じだったでしょうか。



猿が出没したのは熊本地震前までで、地震以降はなぜか猿に代わって鹿が出没するようになったとのこと。

また鹿の絵が描けたらアップしたいと思います。

2020年11月16日月曜日

南阿蘇いきものがたり2 鹿

 南阿蘇には多くの野生動物が暮らしています。OGA亭の近くでも鹿の鳴き声がよく聞こえます。林の中からこんな感じで私たちを観察しているのではないでしょうか。



2020年10月20日火曜日

南阿蘇いきものがたり1 竹崎水源

 


竹崎水源
こんこんと湧き出る泉。湧水が流れ出る白川にはヤマメが生息します。
ヤマメが泳いでいる様子を描き入れてみました。
3匹います。ちょっと小さすぎましたか。


南阿蘇の湧水の地図はコチラ

予約受付サイト

「南阿蘇のOGA亭」の宿泊予約。 ・OW NERS-INNからの予約は、 コチラ からどうぞ。 ・airbnb からの予約は、 コチラ からどうぞ 。 ※OGA亭は9月1日からメンテナンスを行い、10月1日からオープンします。 OGA亭から阿蘇五岳の眺め(夏)